小児科医のブログまとめ。専門医が選ぶタイプの異なったブログ5つ。

2017年5月23日更新。
小児アレルギー科医の備忘録のサイトリニューアルに伴い、紹介内容を更新しました。

ブログを初めて2か月経過しました。

反応をもらえることが楽しいですし、自分の勉強にもなるので、ブログを始めてよかったと感じています。

今回は、ブログをしている小児科の先生を探してみました。

このページの目次です。

小児科医のブログ

検索方法はpubmedを使って……というアカデミックな方法ではありません。
googleで「小児科 ブログ」で検索し、出てきたサイトを片っ端から確認しました。

以下に該当するものは不適格として除外しました。

  • 内容が標準治療やガイドラインから明らかに逸脱している。
  • 広告が多すぎる。
  • 過去3か月間に更新がない。
  • 医療記事はほとんどない。

この4点に該当するブログを除外すると、5つのブログが残りました。
一つずつ紹介していきます。

栗東よしおか小児科の院長ブログ

開業なされている吉岡先生のブログです。

子どもの発達を中心とした、小児神経医らしさがにじみ出ています。
更新頻度は週に1~2回です。
1つの記事はしっかりと書かれ、1つの結論で終わっているスタイルであるため、一般の人でも医療者でも読みやすいと思います。

予防接種やインフルエンザなど、小児科外来でよく遭遇する状況における吉岡先生の考え方がよく分かります。

小児科医の気持ちを知るという意味で、一般の人から見ても面白い内容になっていますし、医療者側から見ても共感できること・見習うべきことがあって勉強になります。

小児科医の考えを発信していくことで、保護者の方の考えとのギャップが埋まっていくといいなあと思います。

小児アレルギー科医の備忘録

東京慈恵会医科大学葛飾医療センター小児科の堀向先生のブログです。
日本小児科学会指導医、日本アレルギー学会指導医・代議員の先生で、ご多忙だろうと推測されますが、更新は毎日されるというバイタリティ溢れた先生です。

内容はアカデミックですが、要点を分かりやすく抽出してあるので、一般の人でも分かりやすいと思います。

PECO、topic、結果、コメントという流れで論文を紹介するスタイルはとても分かりやすいです。
1年間で258本の論文を紹介するというのは、驚異的です。

論文のテーマはアレルギー領域にとどまらず、外来で遭遇するコモンな疾患も多いです。

私は論文1つ読むのに数日かかってしまいます。
そして、最後まで読みたいと思えるような論文を探すのにもすごく時間がかかります。

堀向先生には遠く及びませんが、それでも時々論文は読みますので、私も真似して……ではなくてリスペクトして紹介していきたいなと思いました。

ぐーたらおの日記 8th Stage 【Go straight】

勤務医として活躍されている先生のブログ。
私と年齢が同じです。
更新は週に1回ペースです。
一般の人向けというより、同業者向けの内容に思います。

日々の業務に加えて、論文を書いたり、ブログを書いたり、精力的に活動しています。
すごく精力的なのですが、どことなく緩い雰囲気が出ているのは、小児科医の特徴ではないかと勝手に思っています。

この先生のおかげで小児科専門医試験の勉強がとてもやりやすかったです。

カンガルーの小部屋

いたやどクリニックの木村彰浩先生のブログです。

更新は毎日で、内容は詩的な印象です。
医療のことよりも、日々の気づきについて端的に、軽妙な言い回しで表現されているため、一般の人向けです。

上の3方とは違って、木村先生とは面識があります。
私はアレルギー専門医を目指していますが、アレルギーについて相談できる医者が周りにおらず、困ったら木村先生に相談しています。

笑顔が好き。

自分のブログも一応載せておきます。

2017年3月現在のところ、更新は毎日できています。
内容は一般の人向けと医療者向けが混在してしまいます。
どちらも大事だと思うので、mixしたままで行くつもりです。

まとめ

小児科医のブログを5つ紹介しました。

いずれも書き方が全く異なります。
おそらくブログを書く目的も伝えたいことも異なるからでしょう。

論文にもPECO(試験の対象、介入、比較、結果を明らかにすること)があるように、「その記事は、誰に向けて、何を伝えたいのか」をはっきりさせていくのがいいな、といろいろなブログを読みながら感じました。

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  • ABOUTこの記事をかいた人

    小児科専門医、臨床研修指導医、日本周産期新生児医学会新生児蘇生法インストラクター、アメリカ心臓協会小児二次救命法インストラクター、神戸大学大学院医学研究科内科系講座小児科学分野に入局。現在、おかもと小児科・アレルギー科院長。専門はアレルギー疾患だが、新生児から思春期の心まで幅広く診療している。