小児科専門医試験の一般問題。2014年度の過去問part1。

私は2014年度の小児科専門医試験を受験しました。
もう3年も前のことですので、ほとんど覚えていませんが、覚えている範囲内で問題を復元してみようと思います。

注意点ですが、小児科専門医試験は過去問と同じ問題が出るわけではありません。
ですが、試験勉強するうえで、どういう方向性の勉強をすればいいかの目安になると思います。
試験勉強のモチベーション維持のための一つの手段としてお使いください。

今回は一般問題についてです。
一般問題は90分、80問です。
思い出せた61問について書きます。

鉄欠乏性貧血で治療終了の目安となる検査項目は何か。
選択肢はフェリチン、Hb、血清鉄など。
正解はフェリチン。
1問目の問題が2013年の過去問通りでしたので、落ち着いてスタートできました。

常染色体劣性の疾患である。発症率は1/10000である。保因者率はいくつか。
選択肢は1/50、1/100、1/200など。
正解は1/50。
常染色体劣性の疾患で保因者同士が偶然出会い、かつ発症するに至るには、1/50×1/50×1/4=1/10000となります。

乳児重症ミオクロニーてんかん(Dravet症候群)に使用するとけいれんを誘発する薬剤は何か。
選択肢はカルバマゼピン、バルプロ酸など。
正解はカルバマゼピン。
クロバザム及びバルプロ酸が標準治療薬のようです。
カルバマゼピンは部分発作の治療薬です。

疾患と脳波波形の組み合わせで正しいのを2つ選べ。
選択肢は、乳児重症ミオクロニーてんかん-側頭葉棘波、panayotopoulos-全般性棘波、Lennox-Gastaut-3Hz棘徐波、若年性ミオクロニーてんかん-多棘徐波、West-hypsarrhythmia。
正解はWest-hypsarrhythmia、若年性ミオクロニーてんかん-多棘徐波。
若年性ミオクロニーてんかんについては、消去法でこれしか正解がないと思いました。

てんかんと治療薬の組み合わせで正しいものを選べ。
選択肢は欠神発作-フェニトイン、West-ACTH、若年性ミオクロニーてんかん-何か、
強直間代けいれん-フェノバルビタールなど。
正解はWest-ACTHです。
神経の問題が、結構多かったように思います。

3歳児健診の項目として正しいのを2つ選べ。
選択肢は2つの大小が分かる、赤や青の色の1つが分かる、ジャンケンの勝敗が分かる、スキップができる、四角をかける。
正解は2つの大小が分かる、赤や青の色の1つが分かる。
健診についても知識を整理しておいたほうがいいですね。

思春期について誤っているものを2つ選べ。
選択肢は女性は乳房がTanner1度になったときが思春期発来である、男性は精巣が4mlになったときが思春期発来である、思春期は反抗的になる、思春期は自分の症状をうまく説明できない、思春期には自我同一性の獲得がみられる。
誤っているものは、思春期は自分の症状をうまく説明できない、女性は乳房がTanner1度になったときが思春期発来である。
思春期は反抗的になる、というのは少し納得できない選択肢でした。
また、思春期が自分の症状をうまく説明できるかどうかはケースバイケースだと思いますけど、幼児に比べればまだ説明できるでしょうか。
本当に、変な問題です。

保健所に全例届け出が必要ない疾患はどれか。
選択肢は先天性CMV感染症、肺炎球菌性敗血症、A型肝炎、風疹、結核。
正解は先天性CMV感染。
先天性風疹症候群は全例届け出がいるので、紛らわしいです。
同じTORCHなのに、不公平です。
ちなみに私はA型肝炎を選んで間違えました。

RBC550万、HCT31%。MCVを求めよ。
選択肢は、26%、36%、46%、56%、66%などでした。
正解は56%
HCTをRBCで割ります。
かなりの小球性貧血なので、計算ミスかと思いました。

リンパ節腫脹をきたしやすい疾患を2つ選べ。
選択肢は風疹、麻疹、EBウイルス感染、手足口病、おたふくかぜ。
正解は風疹、EBウイルス感染。
風疹の耳介後部リンパ節腫脹は有名。
おたふくかぜは耳下腺腫脹であり、ひっかけなんでしょうね。

受動喫煙でリスクが上昇するものを選べ。
選択肢は乳幼児突然死症候群、肺炎、腸重積。
正解は乳幼児突然死症候群、肺炎。

日齢4。TB18。頭部に波動を触れる。母AB型。第一子は黄疸をきたさなかった。黄疸の原因はどれか。
選択肢はABO不適合、母乳、閉鎖出血、胆道閉鎖。
正解は閉鎖出血。
問題の主旨が分からないが、
頭部の波動が頭血腫であることを見抜く問題なんでしょうか。

血液疾患の治療薬について組み合わせが正しいものを選べ。
正解は慢性骨髄性白血病にイマチニブ。
他の選択肢については難しすぎて覚えていません。

小球性貧血とフェリチン上昇をきたす疾患を選べ。
選択肢は赤芽球癆、再生不良性貧血、サラセミア、慢性炎症による貧血。
正解はサラセミア、慢性炎症による貧血。
国家試験でよく出ますね。

飛沫核感染を起こすものを2つ選べ。
正解は麻疹と結核。
小児科試験問題集通り。
やっててよかったです。

非乏尿性高カリウム血症について正しいものを2つ選べ。
選択肢は超低出生体重児に多い、イドメタシン投与で起こる、明らかな腎不全なし。
正解はおそらく、超低出生と腎不全なし。
インドメタシンは乏尿による高カリウムなので違うと思いました。
なお、新生児の非乏尿性高カリウム血症とは、「急性腎不全がなく血漿カリウム値が6.5 mmol/Lを超えている状態と定義される。高カリウム血症は、極低出生体重児および超早産児の生後48時間以内に多い合併症の一つである」ということだそうです。

周産期統計で正しいものはどれか。
選択肢は年間出生は100万以下である、早産児は3%である、低出生体重児は10%である、極低出生体重児は減少傾向である。
正解は、低出生体重児は10%。

挿管されていない新生児に対する胸骨圧迫で正ししものはどれか。
選択肢は胸骨圧迫しながら1分に30回バギング、胸骨圧迫しながら1分に15回バギング、2回バギングしてから30回胸骨圧迫、2回バギングしてから15回胸骨圧迫、
3回バギングしてから1回胸骨圧迫。
正解は3回バギングしてから1回胸骨圧迫。
PALSではなくて、NCPRの知識を問う問題でした。
私は、直前にPALSの講習を受けたこともあって、2回バギングしてから15回胸骨圧迫を選んでしまいました。

小児の救急に関する問題。
正解は乳児にもAEDを使用できる。

2011年から2012年の感染症の統計で正しいものを選べ。
選択肢は成人水痘は減少した、突発性発疹が低年齢化している、細菌性髄膜炎は減少した。
正解は細菌性髄膜炎は減少した。
2011年から公費助成でHibワクチン、肺炎球菌ワクチンが普及し、細菌性髄膜炎は減少しました。
兄弟数の減少や隔離の徹底のため、小児期に水痘罹患しない例が増え、結果、成人水痘は増加しています。
突発性発疹は、その減少と高年齢化が言われています。

タンデムマスで分かる疾患を選べ。
正解は、メチルマロン酸血症。
選択肢にはPompe病などもありました。

疾患と検査所見で誤っているものを選べ。
選択肢は胸腺腫-sail sign、RSウイルス-doughnut sign。
誤っているものは、RSウイルス-doughnut sign。
明らかにこれだけ浮いてました。

父方祖父と父が熱性けいれん、父の姉はけいれん既往なし。
男児にも熱性けいれんあり。この遺伝形式は何か。
選択肢はXD、XR、AD、AR、ミトコンドリア遺伝。
正解はAD。
常染色体優性遺伝型の熱性けいれんについての出題でした。
問題文がやたら長くて分かりづらかったです。
XDはきっとひっかけなんでしょう。

小児の末期腎不全になりやすい疾患を2つ選べ。
選択肢はIgA腎症、尿路奇形、巣状糸球体硬化症、腎性尿崩症、微小変化群。
正解は、尿路奇形、巣状糸球体硬化症。
専門医試験モデル問題にありました。
昔の小児科学会雑誌についていた問題です。

疾患と治療薬の組み合わせで正しいのはどれか。
選択肢に、細気管支炎に蒸留水がありました。
正解はよく分かりません。

高カリウム血症をきたすものを選べ。
選択肢はAddison病、bartter症候群。
正解はAddison病。
あとの選択肢は低カリウムになるものばかりでした。

熱中症の2度である。正しいものを選べ。
選択肢は深部体温38-40度である、ミオグロビン尿がみられる、汗が出ない。
正解不明。
私は深部体温38-40度であるを選びましたが、熱中症3度の基準が深部体温39度なので、間違ってると思います。

生後6か月。多尿である。Na、Kは正常。代謝性アシドーシスあり。AGは11。疾患を選べ。
選択肢はMELAS、遠位尿細管アシドーシス、糖尿病性ケトアシドーシス。
正解は遠位尿細管アシドーシス。
AG正常なのはこれだけでした。
去年の過去問通りの出題です。

生後10か月。CK-MB正常の心原性ショック。レントゲンでは心拡大あり。疾患を選べ。
選択肢は心筋炎、拡張型心筋症、肥大型心筋症、拘束型心筋症。
正解不明。
私は拡張型心筋症を選んびましたが、根拠はありません。

虐待を疑う熱傷を2つ選べ。
選択肢は不均一な深さ、範囲が境界明瞭、てぶくろ靴下型。
正解は、範囲が境界明瞭、てぶくろ靴下型。
モデル問題に似たものがありました。

カテーテルによるバルーン拡張術の適応はどれか。
選択肢はASD、PDA、PS、WPW。
正解はPS。

日齢10。敗血症をきたした。髄液からグラム陽性球菌を検出。起炎菌を選べ。
正解はB群溶血性連鎖球菌。

膠原病で正しいのを選べ。
選択肢はリウマチ熱の皮下結節は有痛性である、JIAの輪状紅斑は移動する、JIAの関節炎は移動する。
正解不明。
リウマチ熱の皮下結節は無痛性らしいです。

妊婦の感染症への対応で正しいものを選べ。
選択肢は妊娠中に風疹の予防接種をする、妊娠中に風疹に罹患した場合中絶を勧める、膣培養にてGBS陽性の場合出生前に抗生剤投与をする。
正解は膣培養にてGBS陽性の場合出生前に抗生剤投与をする。

起立性調節障害に関して正しいものを選べ。
選択肢は、秋から冬にかけて多い、女性に多い、小学校高学年から増加する。
正解は女性に多い、小学校高学年から増加する。
起立性調節障害は、男女比1:2で、好発年齢10-16歳です。
教科書的には4月-7月に多いのが特徴らしいですが、実際は秋にも多い気がします。

食物アレルギーに関して正しいものを選べ。
選択肢は乳児の1位は乳である、学童の1位は小麦である、卵はピーナッツに比べて寛解しやすい、運動誘発性喘息の原因は鶏卵が多い。
正解は卵はピーナッツに比べて寛解しやすい。
ピーナッツアレルギーはなかなか治りません。

白内障を合併する疾患を2つ選べ。
正解はLowe病、ガラクトース血症。
Lowe病は専門医モデル試験によく出ていました。

出生直後に心雑音あり。疾患を選べ。
選択肢はTGA、VSD、AS、PDA。
正解不明。
VSDやPDAは出生直後は雑音がないこと多いです。
ASを選びましたが、全然自信ありません。

学校保健法で誤っているのはどれか。
選択肢は麻疹-解熱後3日、流行性耳下腺炎-腫脹出現後5日経過しかつ全身状態がよい、風疹-発疹が消失するまで、咽頭結膜熱-主要症状消退後2日、インフルエンザ-解熱後2日。
誤っているのはインフルエンザ。
2012年から、インフルエンザは「発症後5日経過し、かつ解熱後2日(幼児は3日)」に変更されています。
流行性耳下腺炎はひっかけだと思います。

小児のSLE診断基準にはあって、成人の基準にはないものを選べ。
選択肢はけいれん、リンパ球減少、補体低下、円状紅斑、関節炎。
正解はおそらく関節炎。
小児の関節炎はSLEの診断基準に含まれますが、成人の関節炎はむしろ関節リウマチを示唆するため、SLEの基準には入っていないようです。

風疹に関することで正しいのを2つ選べ。
選択肢はワクチン歴がある人にも先天性風疹症候群は発症する、成人男性例が増えてきている、妊娠第1三半期以降の感染なら先天性風疹症候群は発症しない。
正解不明。
妊娠第1三半期以降というのは妊娠14週以降を指します。
妊娠18週までは先天性風疹症候群のリスクがあります。

児童養護施設の役割について正しいのを2つ選べ。
選択肢は保護者がいない児の保護、虐待されている児の保護、四肢障害者の支援、発達障害児支援、不良になった児の指導。
正解は保護者がいない児の保護、虐待されている児の保護。
環境上養護を要する児は父母と死別した児、父母に遺棄された児、虐待を受けている児とあります。
不良になった児の指導は笑いました。

インフォームドアセントについて誤っているものを選べ。
選択肢は児にも分かりやすく説明する、児の年齢によって言葉を変える、15歳以上に限定する。
誤っているのは、15歳以上に限定する。
インフォームドアセントとは当事者である児童にも説明をすることです。
14歳未満にも行うべきでしょう。

肉眼的血尿を認める疾患を2つ選べ。
選択肢は腎梗塞、ナットクラッカー、腎性尿崩症。
正解は腎梗塞、ナットクラッカー。

年齢によって正常値が異なる検査項目を2つ選べ。
選択肢はALP、Ca、それと逸脱酵素がいくつかあったように思う。
正解はALPともう一つ。
小児は低アルブミン血症のため、見かけ上のCaは低くなる。
しかし、LDHやASTも年齢で正常値が異なるのも事実です。
ALPとCaを選びましたが、自信ありません。

ガスリー検査で、もっとも頻度の高い疾患はどれか。
正解は先天性甲状腺機能低下症。

年齢と検査値の組み合わせで、異常であるものを2つ選べ。
選択肢は4か月-白血球12000、3歳-リンパ球20%、14歳-網状赤血球15%。
正解は3歳-リンパ球20%、14歳-網状赤血球15%。
15パーセントは150パーミルであり、異常高値です。

急性肝炎における肝予備能の指標はどれか。
選択肢はAFP、Alb、AST。
正解はAlb。
原因不明の肝炎症例を診たとき、消化器内科の先生が、「AlbとPTとセルロプラスミンを測ってください」と言っていたのを思い出しました。

新生児の正常肺の圧容量曲線を図に示す。RDS患者の圧容量曲線はどうなるか。
正解は呼気時の容量も小さく、吸気時の容量も小さい図。
RDSは部分的な無気肺と肺コンプライアンスの低下。

ALL治療薬で大腿骨頭壊死を起こすものを選べ。
選択肢はビンクリスチン、シクロホスファミド。
正解不明。
選択肢にステロイドがあったなら、それが正解だったと思いますが、選択肢にはなかったように思います。

川崎病の冠動脈瘤のリスクを2つ選べ。
選択肢はPlt上昇、乳児発症、トランスアミナーゼ上昇。
正解は乳児発症、トランスアミナーゼ上昇。
群馬大学のIVIG不応スコアに準じた問題でした。

Hibワクチンについて正しいのはどれか。
選択肢は2か月から5歳が対象である、効果2年である、関節炎は防げない、BLNARは防げない、破傷風トキソイドを含む。
正解は、2か月から5歳が対象である、破傷風トキソイドを含む。
追加接種をすれば、効果は6年持つようです。
破傷風トキソイドを含むのは意外でした。
四種混合ワクチンと同時接種するとき、問題にならないのでしょうか。

学童で体重減少。潰瘍性大腸炎を疑わせる経過である。治療として正しいのはどれか。
選択肢は食餌療法、アセチルサリチル酸。
正解は食餌療法。
アセチルサリチル酸は5-アミノサリチル酸のひっかけでしょうか。
高エネルギー、低脂肪、低残渣食が基本だと思います。
他の選択肢は思い出せないが、ペンタサ、サラゾピリン、アザチオプリン、ステロイドのような、いかにも潰瘍性大腸炎に効きそうな選択肢はありませんでした。

10択問題。4問ずつ2パターンあり。
10択問題その1。臨床所見のみで疾患名を当てる。

生後6か月。シリーズ形成あり。
正解はWest症候群。

頭囲拡大と発達遅延の3歳児。出生時体重4kg。前頭部の突出、離れた目、低い鼻あり。
正解はSotos症候群。
ガーゴイリズムと考え、Hurler症候群を選択しましたが、Hurler症候群はもっと重症であり違うようです。
頭囲拡大として、異染性白質ジストロフィーも選択肢にありました。

10歳男児。小さい頃から母親や友達に対しての態度が悪い。興味は限定的。言葉は遅れなかった。学校の成績はよい。授業中の離席が目立つ。最近友達と喧嘩になり不登校になった。
正解はAsperger症候群。
離席があるので、ADHDと迷いました。

3歳女児。発達が退行している。手もみ動作あり。
正解はRett症候群。
これも異染性白質ジストロフィーと悩みました。

10択問題その2。心疾患に対して治療薬を答える。

川崎病だが治療されなかった児。冠動脈瘤8mmある。
正解はワーファリン。

VSDあり。心不全を起こした。
正解はフロセミド。
スピロノラクトンやジゴキシンは選択肢にありませんでした。

6か月男児。チアノーゼ、多呼吸。蹲踞姿勢をとる。心雑音がわずかに聞こえる。
正解は塩酸モルフィン。
Fallotの無酸素発作です。
選択肢にプロプラノロールがありましたが、これは発作予防薬であり、ひっかけなのでしょう。

エコーにて心室中隔の肥厚あり。突然ショックをきたした。
正解は、ニフェジピン。
肥大型心筋症です。

一般問題はここまでです。
臨床問題について知りたければ、こちらの記事もどうぞ。

小児科専門医試験の臨床問題。2014年度の過去問part2。

2017.02.08