子育て世代のお父さん・お母さんのために勧める小児科の本。

このブログを始める前から考えていたことがあって、コツコツ書き溜めていました。

2年ほど書き続けて、ようやく形になったので、kindle本で公開します。

お父さん・お母さんのための小児科パール60という本です。
今回は、この本を書いた経緯を書きます。

小児科医ってなんだろう?

ずーっと小児科医をやっていると、小児科医であることが当たり前になっていました。

でも、総合診療医の先生とお話したり、救急の先生とお話したりする機会が最近増えました。
それは総合診療医になるためには小児科研修が必須になった経緯もありますし、私がPALSインストラクターになって小児救急を教える機会が増えた結果、救急の先生とディスカッションすることが多くなった経緯もあります。

小児科医以外の先生と話をしてみると、小児科医の矜持が内科の先生や救急の先生から見ると特殊に見えることに気づきました。

小児科医というのは子どもの総合医です。
子どものことであれば何でも診ます。

この「何でも診る」というスタンスは、他の科の先生にはない小児科医の特殊性です。
そして、それ以外にも小児科医独特の考え方がたくさんあることに気づきました。

小児科医の考え方を伝える

小児科医は内科の先生や救急の先生とは異なった価値観を持っています。

この小児科医独特の価値観を、ぜひお父さん・お母さんにも知って欲しいと私は思いました。
なぜなら、小児科医の考え方が分かれば、子どもを安心して小児科に連れて行けるようになると考えたからです。

予防接種や健診を除けば、お父さん・お母さんが小児科に子どもを連れていくとき、子どもには何らかの不調があると思います。
子どもが病気になると、親はとても不安になります。
そんな状況で受診した小児科の先生が、何を考えて診察しているのか分からなかったら、余計に不安になるでしょう。

小児科医の考え方を知れば、少しはその不安が和らぐのではないかと思いました。

小児科医の考え方をぜひお父さん・お母さんにも知って欲しいです。
それで、本にしてみました。

パールで伝える

この本は、少し変わった書き方をしています。
それが「パールで伝える」という方法です。
これについては、この記事に書きました。

医療現場の格言・名言。「後医は名医」という言葉を知っていますか?

2018年4月3日

小児科医の考え方を「パール」にすることで、分かりやすくしたつもりです。

まとめ

お父さん・お母さんのための小児科パール60は、小児科医の考え方を知ってもらうための本です。

気楽に読めると思います。
パールで書いていますので、気になったパールだけ読むこともできます。

もし、そういう職業倫理的な本ではなくて、小児医療の実際のような本をお探しでしたら、こちらをお薦めします。

ABOUTこの記事をかいた人

小児科専門医、臨床研修指導医、日本周産期新生児医学会新生児蘇生法インストラクター、アメリカ心臓協会小児二次救命法インストラクター、神戸大学大学院医学研究科内科系講座小児科学分野に入局。現在、おかもと小児科・アレルギー科院長。専門はアレルギー疾患だが、新生児から思春期の心まで幅広く診療している。