2018年4月3日更新:筆者の雑感を追記しました。
医療情報を分かりやすくお伝えできれば、という想いで始めた当サイト。
現在1年以上続けていられます。
この記事は当サイトにおいて、一番最初に書いた記念すべき記事です。
今回は、少子化と言われる現在においても、小児科医の需要が高いことを書きます。
小さな子どもはよく病院を受診する
子育てをしたことがあれば、必ず小児科を受診したことがあると思います。
熱が出た、吐いてしまった、咳が止まらない……など。
自分がそうなら「市販薬でちょっと様子をみようかな」と思えることであっても、わが子であったらあわててしまいませんか?
5歳未満の受診率は成人の2倍以上
平成23年度の厚生労働省の調査でも、乳幼児の外来受診率は高いことが明らかにされています。
特に5歳未満の子どもは受診率が高く、65歳以上の高齢者の受診率には及ばないものの、20~50歳の病院受診率の2倍以上であると報告されています。
20~50歳の世代のことを成人期と呼びますが、この世代は基本的に健康で体力もあります。
ちょっとした発熱くらいなら、健康ドリンクを飲んで暖かくして早めに寝れば、次の日には元気になってしまいます。
なかなか元気にならなくても、仕事や子育てが忙しくて病院を受診する時間がありません。
市販の解熱鎮痛薬を使ってだましだまし様子を見ているうちに、だんだんとよくなってしまうことがほとんどです。
わが子の具合が悪いと自分以上に心配
ですが、可愛いわが子が熱で寝込んでしまって、ご飯も食べられず、やっとの思いで飲み込んだお粥を全部吐き出してしまったら……。
子どもの回復力・生命力は大人よりもずっと高いので、暖かくして一晩様子を見れば、すぐに良くなってしまうことがほとんどです。
それでも、親というのは子どものことが心配になってしまいます。
ちょっとした「かぜ」だろうと頭の中で理解しつつも、急いで小児科に駆け込んだという経験がある人もいるでしょう。
元気な子も必ず小児科を受診する
幸いにも、「うちの子は病気知らずなんです」というケースもあります。
健康的な子どもというのは、親からしても小児科医からとしても喜ばしいことです。
それでも、健診や予防接種で小児科を受診しているはずです。
まとめ
- 乳幼児の受診率は高い。
- 親は自分の体調よりも、わが子の体調のほうが心配。
- 病気でなくても健診や予防接種で小児科には受診する。
- 小児科はすべての子どもにとって身近な存在である。
かぜを引きやすい子、かぜをひきにくい子、何か持病がある子、何も持病がない子、そのすべてが必ず小児科を受診しています。
逆にいうと、すべてのお父さん・お母さんは、わが子を小児科に連れていったことがあるのです。
必ずわが子を連れていったことがあるという意味で、ディズニーランドやUSJよりも小児科のほうが身近な存在といえるかもしれません。
いっぽうで、需要に比べてなかなかなり手が少ないことが、小児科医にとって悩みの種です。
この記事を読んで小児科医になりたいと思った人がいましたら、喜んで協力させて頂きます。
次は、小児科にわが子を受診させるときに、お父さん・お母さんが感じやすい「不安」について書きます。