子どもの咳。ガイドラインと小児科医としての経験。
咳は、発熱に次いで小児科外来の患者さんに多い症状です。 患者さんが病院に来る理由のことを医学用語では「主訴(しゅそ)」といいますが、今日の小児科外来で最も多かった主訴は「発熱、咳嗽(がいそうと読みます。いわゆる咳のことで…
咳は、発熱に次いで小児科外来の患者さんに多い症状です。 患者さんが病院に来る理由のことを医学用語では「主訴(しゅそ)」といいますが、今日の小児科外来で最も多かった主訴は「発熱、咳嗽(がいそうと読みます。いわゆる咳のことで…
インフルエンザに対し、タミフルに代表される抗インフルエンザ薬を使うかどうかは、以前検討しました。 世界でもっとも権威のあるコクランレビューは2014年に「抗インフルエンザ薬の効果は限定的である。元気な子どもに抗インフルエ…
インフルエンザワクチンの製造には鶏卵が使用されるため、ワクチンの中に数ng(1ngとは0.000000001gのことです)の鶏卵タンパクが含まれることは知っていると思います。 このわずかな量の鶏卵タンパクが、卵アレルギー…
第108回の国家試験からの問題です。 2か月の男児。 右下腹部の膨らみを主訴に母親に連れられて来院した。 全身状態は良好であり、機嫌もよい。 膨らみを触れても痛がる様子はない。 強く押すと消失するが離すとまた膨らむ。 母…
小児科医は子どもを毎日診ています。 子どもは多くの場合お母さんと一緒に病院にきます。 お母さんは授乳中であることもあれば、次のお子さんを妊娠していることもあります。 そのため、小児科医はお母さんに「授乳中(または妊娠中)…
明日から9月ですね。 兵庫県では、9月からRSウイルス流行期に入るとされています。 RSウイルスの重症化を抑えることが期待されている薬として、シナジスがあります。 早産(在胎35周6日以下)や心疾患などRSウイルス感染に…
2017年7月25日、寮生活中の大学生が髄膜炎菌感染症で死亡した報告されました。 小児科医は、その多くが日々感染症と向き合っています。 感染症をどう治療するかも大切ですが、感染症をどう予防するかも考えています。 小児科医…
子どもが風邪をひいたとき、キプレスやシングレア、オノンを処方されたことはありませんか? RSウイルスやヒトメタニューモウイルス、ライノウイルス、パラインフルエンザウイルスなどにかかった子どもは、たとえ喘息でなくても「ぜー…
アナフィラキシーは、小児科医がよく遭遇する救急疾患です。 熱性けいれんと並んで、とてもありふれています。 私は食物経口負荷試験を多く行っているので、アナフィラキシーは(残念なことに)よく診ます。 食物経口負荷試験とは、ア…
2017年8月7日追記。 IgA血管炎に対するステロイド治療量や期間について追記しました。 写真は第105回の医師国家試験からです。 この盛り上がったような紫斑は、典型的なIgA血管炎ですね。 IgA血管炎については以前…